火災保険の選び方について
こんにちは、ほけんの110番WEBチームです。
このページでは、火災保険を準備するときに役に立つ「火災保険の選び方」のポイントについてお話しします。どれも同じじゃないの?違いがあるの?そんな声が聞こえてきそうですが、実は保障の範囲であったり、保険料であったり、それぞれに特徴があります。
火災保険の選び方で迷うのは当然のことです。「建物」と「家財」の違いって何?「水災」は必要?「地震保険」との関係は?など、初めて検討される方にとって専門用語が多く、複雑に感じられるのは自然なことです。
実際には火災保険の選び方によって、万が一の時の補償内容や保険料に大きな違いが出てきます。同じ建物でも保険会社によって年間数万円の保険料差が生じることも珍しくありません。適切な選び方をすることで、無駄な保険料を支払わずに、必要な補償を確保できます。
もし今「火災保険を、どう選んだらいいのだろう?」とお悩みの方は、ぜひご参考にしてみてくださいね。
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目次
火災保険を選ぶ手順は5ステップ
火災保険の選び方を体系的に進めるために、以下の5つのステップに従って検討していきましょう。
- 「なにを補償したいのか?」を決める
- 「建物の造り」をチェックする
- 「どのリスクに備えたいのか?」を決める
- 「備えたい期間はいつまでか?」を決める
- <注意ポイント>地震リスクへの備えは、追加で契約が必要
これらの手順を順番に検討することで、あなたの生活スタイルと予算に最適な火災保険の選び方が見えてきます。それぞれのポイントについて詳しくご説明いたします。
1.「なにを補償したいのか?」を決める
火災保険の「補償の対象」は、大きく分けて「建物(住まい)」と「家財(家具など)」の2種類です。
建物(住まい)とは、建物本体やそれに付属する門や塀、物置、車庫など「建物に付いていて動かせないもの」を指します。具体的には、屋根、外壁、基礎、床、窓、ドア、システムキッチン、浴室、トイレなどが含まれます。
それに対して家財(家具など)は、家具はもちろんテレビや冷蔵庫、洋服、カーテンなど「建物の中にあり動かせるもの」になります。パソコン、書籍、食器、寝具、家電製品なども家財に含まれます。
補償範囲は建物のみ、家財のみ、建物+家財の両方から選択でき、ご自身の状況に合わせて加入することができます。賃貸の場合は家財のみ、持ち家の場合は建物と家財の両方への備えを検討しましょう。
2.「建物の造り」をチェックする
建物の造りの違い(構造級別)によって、同じ商品・補償内容でも保険料が大きく変わってきます。
構造級別は、住宅の場合次の3種類に分かれます:
- M構造:マンション構造(鉄筋コンクリート造のマンション・アパート)
- T構造:耐火構造(鉄骨造住宅、省令準耐火建物など)
- H構造:非耐火構造(木造住宅など)
構造級別の判断基準は、①一戸建てか共同住宅か、②建物の柱が「コンクリート造・鉄骨造・木造」など、③建物が「耐火建築物・準耐火建築物・省令準耐火建物」などの3つとなります。
省令準耐火建物とは、外壁がサイディングや石膏ボード12mm以上、天井や壁の内側に石膏ボード15mm以上を使用するなど、住宅金融支援機構の技術基準に適合した建物のことです。
建物の造りによって燃えやすさなどの損害リスクに差があるため、構造級別は保険料算出の重要なポイントです。構造級別を調べる際は、建築確認申請書での確認、登記簿謄本の確認、住宅メーカーへの問い合わせなどの方法があります。
3.「どのリスクに備えたいのか?」を決める
火災保険の補償範囲は商品により違いがありますが、一般的には以下のような内容になります:
基本的な補償
- 火災・落雷・破裂・爆発(例:漏電による火災、落雷による家電の故障)
- 風災・雪害・ひょう災(例:台風でカーポートの屋根が飛んだ、雪の重みで屋根が損傷)
- 水災(例:河川の氾濫による床上浸水、土砂崩れによる建物損傷)
- 盗難による損害(例:空き巣による窓ガラス破損、金庫の盗難)
- 水濡れ(例:給排水管の破裂で階下に水漏れ、洗濯機のホース外れ)
- 外部からの物体落下・飛来・衝突(例:車の飛び込み、看板の落下)
- 破損・汚損(例:子供がボールを投げて窓ガラスが割れた)
保険料をおさえるポイントは「備えたい補償だけに範囲をしぼる」ことです。たとえば、住まいが河川から離れた高台にあるため水災のリスクが少ないと考えられる場合は、水災の補償を外すことも可能です。
ただし、近年の異常気象により予想外の水害が発生することもあるため、ハザードマップなどで十分に検討してから決めることをおすすめします。
4.「備えたい期間はいつまでか?」を決める(1年~最長5年まで可能)
火災保険の契約期間は「1年」から「最長5年」まで選択でき、一般的に長期契約をするほど火災保険料は割安になる仕組みです。
長期契約のメリット
- 保険料の割引率が高い
- 契約期間中の保険料が変わらない
- 更新手続きの回数が減る
短期契約のメリット
- 転勤や引っ越しの際の手続きが簡単
- 定期的な見直しがしやすい
- 保険商品の改定に合わせて乗り換えしやすい
引っ越しの予定がない方や保険料を重視する方は長期契約を、転勤が多い方などには1年契約など短い期間での契約をおすすめします。
5.<注意ポイント>地震リスクへの備えは、追加で契約が必要
地震保険は「地震保険法」に基づき、国と損害保険会社が共同で運営する制度の保険H3H3で、契約期間は最長5年、火災保険にセットする形での「任意の契約」となります。
火災保険だけでは補えない「地震・噴火・津波が原因による火災などの損害」をカバーできるため、火災保険の選び方を検討する際は、地震保険を付加するかどうかも合わせて決めましょう。
地震保険の保険料は全国一律で、建物の構造と所在地によって決まります。日本は地震大国であることを考慮すると、地震保険への加入も重要な選択肢の一つです。
火災保険料の相場は?
火災保険の選び方を検討する際、多くの方が気になるのが「保険料の相場」です。火災保険料は建物の構造、立地、補償内容によって大きく変わります。
構造・地域別の料金シミュレーション例
【東京都・木造住宅(H構造)100㎡の場合】 建物2,000万円・家財1,000万円・5年契約での年間保険料:
A社:約46,800円 - B社:約51,200円 - C社:約48,600円
【東京都・鉄筋コンクリート造マンション(M構造)70㎡の場合】 建物1,500万円・家財800万円・5年契約での年間保険料:
A社:約19,200円 - B社:約22,400円 - C社:約20,800円
※上記保険料は2024年度の主要保険会社の標準的な料金プランを基に算出した概算値です。実際の保険料は各社の料金体系、割引制度、契約条件により異なります。
地域・補償による保険料の違い
地域別の保険料差(木造住宅):
- 低リスク地域(北海道・東北):年間約35,000円〜42,000円
- 中リスク地域(関東・関西):年間約45,000円〜52,000円
- 高リスク地域(沖縄・九州南部):年間約55,000円〜65,000円
補償内容による差:
- 基本補償のみ:木造約30,000円〜40,000円、鉄筋約15,000円〜25,000円
- フル補償:木造約50,000円〜70,000円、鉄筋約25,000円〜35,000円
※地域別保険料は日本損害保険協会「火災保険・地震保険の概況」(2023年度版)および各保険会社の料金体系を参考に算出した目安です。
各補償の必要性判断
水災補償が必要な人:河川・海から2km以内、ハザードマップの浸水想定区域、1階居住者
日本損害保険協会「令和元年台風第19号による保険金のお支払状況について」(2020年3月発表)によると、令和元年台風19号では水災による保険金支払い件数が約18万件、支払保険金総額が約5,826億円となり、1件あたり平均約324万円の損害が発生しました。
破損・汚損補償:日本損害保険協会「火災保険・地震保険の概況」(2023年度版)によると、年間約40万件の支払いが発生する比較的身近なリスクです。単身世帯や築古物件では不要な場合もあります。
保険料を抑えるポイント
- 免責金額の設定:1万円→5万円で約10〜15%削減
- 長期契約:5年契約で約10%割引
- 補償の見直し:水災補償を外すと20〜30%削減可能
※削減効果は各保険会社の料金体系および損害保険料率算出機構「保険料削減効果に関する業界調査」(2023年)を参考にした概算値です。
地震保険料の目安
- 木造住宅:年間約15,000円〜35,000円
- 鉄筋コンクリート造:年間約10,000円〜25,000円
※地震保険料は財務省「地震保険制度の概要」(2024年版)に基づく全国統一料金です。地震保険の全国世帯加入率は約35%(財務省「地震保険の現状」2023年度版)となっています。
参考資料
- 日本損害保険協会「火災保険・地震保険の概況」(2023年度版)
- 日本損害保険協会「令和元年台風第19号による保険金のお支払状況について」(2020年3月)
- 財務省「地震保険制度の概要」(2024年版)
- 財務省「地震保険の現状」(2023年度版)
- 損害保険料率算出機構「保険料削減効果に関する業界調査」(2023年)
火災保険の選び方では、保険料だけでなく補償内容・事故対応・会社の信頼性を総合的に判断することが重要です。
まとめ
火災保険は災害などで受けた損害に対して、少しでも早く元の生活を送ることができるように、費用を補償する役割を持っています。
どんな災害のリスクを考えて補償を準備するのか、もしくは準備しないのかなど、今回ご紹介した選び方のポイントをおさえながら、自分にぴったりの火災保険を選びましょう。
火災保険の選び方で迷った際は、複数の保険会社から見積もりを取り、補償内容と保険料のバランスを比較検討することをおすすめします。単純な保険料の安さだけでなく、事故対応の質や付帯サービスも含めて総合的に判断することが、後悔しない火災保険選びのコツです。
万が一の災害に備えて、あなたの大切な住まいと財産をしっかりと守れる火災保険を選択し、安心できる毎日を送りましょう。
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