傷害保険と医療保険の違いとは?
こんにちは、ほけんの110番WEBチームです。
傷害保険とよく比較される保険に「医療保険」があります。
医療保険とは、病気やケガをカバーしてくれる保険です。
「それなら、医療保険にだけ加入すればいいのでは?」と疑問をもたれる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、医療保険と傷害保険では、補償される範囲などに違いがあります。
こちらでは、医療保険と傷害保険の違いを紹介していきます。
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目次
1分でわかる!医療保険と傷害保険の違いは?
医療保険と傷害保険は、どちらの保険もケガを補償できる点においては共通していますが、実は大きな違いがあります。
このセクションでは医療保険と傷害保険は「結局、何が違うの?」という疑問にすぐお答えします。
医療保険と傷害保険には、主に「補償の対象」「加入の条件」「保険料の決まり方」という3つの大きな違いがあります。まずは、以下の比較表で全体像をつかんでください。
医療保険 vs 傷害保険 3つの違いが一目でわかる比較表
比較ポイント | 医療保険 | 傷害保険 |
---|---|---|
① 補償の対象 | 病気やケガによる「入院」「手術」が基本 | ケガによる「死亡」「入院」「手術」「通院」 |
② 加入の条件 | 健康状態の告知が必要 (持病があると加入しにくい) |
健康状態の告知は不要 (職業の危険度が主) |
③ 保険料の決まり方 | 年齢・性別・健康状態で決まる | 職業の危険度で決まる (年齢・性別は無関係) |
この表を見ただけでも、両者の特徴が大きく異なることがお分かりいただけるのではないでしょうか。それでは、それぞれの違いについて詳しく見ていきましょう。
補償範囲の違い
医療保険から保険金が支払われるのは、基本的に病気やケガによる「入院」や「手術」を行った場合に限られます。したがって「通院」をしても、保険金は支払われません。
たとえば、スポーツで足を骨折して、その治療に入院が不要と判断されれば、医療保険から保険金は支払われないということです。
これに対して傷害保険であれば、通院1日目から保険金が支払われます。このことから傷害保険は、スポーツをされている方や、医療保険の上乗せとして加入することがおすすめです。
ただし医療保険でも、特約などにより「退院後の通院」に限って保険の対象にすることができます。
参考事例:もし週末のフットサルで捻挫(骨折なし)したら?
週末の楽しみであるフットサルで、相手と接触して足首を捻挫してしまった…決して珍しくないシナリオです。この場合、入院や手術には至らなくても、数週間の通院が必要になることがあります。
医療保険の場合: 入院や手術がなければ、特約を付けていない限り、給付金は原則として0円です。通院にかかる治療費は、すべて自己負担となります。
傷害保険の場合: 商品にもよりますが、通院1日目から給付金が支払われます。治療が長引いても、経済的な負担を大きく軽減できるのです。
このように、日常的に起こりうるケガに対して、傷害保険は非常に実用的な保障を提供してくれます。特に、お子さんがいるご家庭や、アクティブなライフスタイルを送る方にとって、傷害保険の通院保障は心強い味方となるでしょう。
補償対象の具体例
医療保険でカバーされるもの
- がん、心疾患、脳血管疾患などの病気による入院・手術
- 交通事故によるケガで入院・手術が必要な場合
- 骨折などで入院・手術が必要な場合
- 先進医療(特約付帯時)
傷害保険でカバーされるもの
- 交通事故によるケガ(通院のみでもOK)
- スポーツ中の負傷(通院のみでもOK)
- 日常生活での転倒・転落によるケガ
- やけど、切り傷などの外傷
どちらでもカバーされないもの
- 既往症の悪化
- 疲労や体調不良
- 精神的な不調
- 妊娠・出産に関する費用(正常分娩の場合)
加入条件の違い
医療保険は、健康状態が悪いと加入することができません。さらに、加入の申し込みをする時に、過去の病歴を伝えなければならないことが義務づけられています。(これを「告知義務」といいます)
具体的には、以下のような項目について詳しく申告する必要があります:
医療保険の告知項目例
- 過去5年以内の入院・手術歴
- 現在通院中の病気や服薬中の薬
- 過去2年以内の健康診断での異常指摘
- 身体の障害や持病の有無
- 妊娠の状況(女性の場合)
これらの告知内容によっては、保険会社から加入を断られたり、特定の病気を保障対象外とする「部位不担保」という条件が付く場合があります。
これに対して、傷害保険には健康状態の制限はありません。持病があって医療保険に加入できない人でも、ケガの補償だけなら、傷害保険でカバーできるというわけです。
傷害保険の告知項目例
- 現在の健康状態(重篤な疾患がないか程度)
- 職業の内容
- 過去の保険金請求歴(詐欺防止のため)
このように、傷害保険の告知は非常にシンプルで、健康状態に不安がある方でも加入しやすいのが特徴です。
実際の加入シーン
医療保険の加入が困難なケース ※持病をお持ちの方でも入りやすい緩和型保険を除く
- 糖尿病で定期通院中の方
- 過去にがんの治療歴がある方
- 高血圧や心疾患で投薬治療中の方
- うつ病などの精神疾患で通院中の方
傷害保険なら加入可能
上記のような健康状態の方でも、ケガの保障に限定すれば傷害保険への加入が可能です。これは、傷害保険が「急激かつ偶然な外来の事故」によるケガのみを対象としているためです。
保険料の違い
医療保険は、加入者の健康状態や性別、年齢によって保険料を決めるしくみです。年齢が高い人ほど、保険料は高くなります。
保険料がずっと変わらないタイプの保険もありますが、この場合でも、加入時の年齢が高いほど保険料が高く設定されています。
また性別でみると、若い世代は基本的に女性の保険料の方が高く、中高年世代になると男性の方が高くなるよう設定されています。これは、女性特有の疾患(乳がん、子宮がんなど)や妊娠・出産リスクを考慮しているためです。
医療保険の保険料例
30歳男性の場合(入院日額5,000円、終身保障)
月額保険料:約2,500円~4,000円
30歳女性の場合(同条件)
月額保険料:約2,800円~4,500円
50歳男性の場合(同条件)
月額保険料:約5,000円~8,000円
しかし傷害保険では、健康状態や年齢、性別による保険料の差はありません。その代わりに、加入者の職業を危険な職業と、そうでない職業とに分けています。
危険な職業に分類されるのは、たとえば建設作業の仕事、バスやタクシーなど自動車を運転する仕事、船や航空機に乗る仕事、農林業や漁業の仕事などです。
こうした職業にあてはまる場合、他の人よりもケガをする可能性が高いと判断されて、保険料が高くなります。
傷害保険の保険料例
一般的な職業の場合
- 死亡・後遺障害1,000万円、入院日額3,000円、通院日額2,000円
- 月額保険料:約1,000円~2,000円(年齢・性別問わず)
危険な職業の場合
同じ保障内容でも月額保険料は約1.5倍~3倍になることがあります。
このように、傷害保険は医療保険と比べて非常にリーズナブルな保険料で、幅広い保障を受けることができます。
どちらを選ぶべき?あなたのライフスタイル別おすすめパターン
ここまでの違いを踏まえて、あなたにはどちらの保険が適しているでしょうか。ライフスタイル別におすすめのパターンをご紹介します。
医療保険を優先すべき方
- 家族歴にがんや生活習慣病がある
- 運動不足気味、又は生活習慣が不規則な方
- 年齢が40歳以上で健康リスクが気になる
- 総合的な医療保障を求めている
傷害保険を優先すべき方
- スポーツや趣味でアクティブに活動している
- 持病があり医療保険への加入が困難だが、ケガの保障だけでも確保しておきたい方
- コストを抑えてケガの保障を得たい
- お子さんの日常的なケガが心配
両方への加入がおすすめの方
- 包括的な保障を求めている
- 経済的に余裕がある
- 家族の将来を考えて万全の備えをしたい
最適な保険選びは、あなたの年齢、職業、健康状態、そして価値観によって決まります。
【よくある疑問】専門家が答える!傷害保険Q&A
ここでは、お客様からよくいただく質問にお答えします。あなたの疑問も、きっと解消されるはずです。
Q. 医療保険と両方から保険金はもらえますか?
A. はい、もらえます。 例えば、ケガで入院・手術をした場合、医療保険と傷害保険のどちらの支払い条件も満たせば、それぞれから給付金が支払われます。保険金は合算して受け取れるため、保障が重複して損をする、ということはありません。
実際に、多くの方が医療保険と傷害保険を組み合わせて加入しています。これにより、病気とケガの両方に対する包括的な保障を実現しています。
Q. 捻挫で通った「整骨院・接骨院」は保障の対象ですか?
A. 「条件付きで対象となる」ケースが多いです。 一般的に、骨折や脱臼などで医師の同意を得て、柔道整復師(整骨院・接骨院)の施術を受けた場合などは対象となることがあります。ただし、単なる疲労回復目的のマッサージなどは対象外です。これは保険会社や商品によって基準が異なるため、加入前に約款を確認するか、問い合わせてみるのが最も確実です。
Q. 所得補償保険や会社の団体保険との違いは?
A. 補償する目的が異なります。
- 所得補償保険: ケガや病気で働けなくなった際の「収入の減少」を補う保険です。
- 傷害保険: ケガの「治療費そのもの」を補う目的の保険です。
- 団体保険: 会社が福利厚生として提供するもので、個人で入るより割安なことが多いですが、補償内容が画一的で、退職すると保障がなくなる点に注意が必要です。
これらの保険はそれぞれ異なる目的を持っているため、ライフスタイルに応じて組み合わせて加入することも検討してみてください。
保険選びで失敗しないための重要なポイント
最後に、保険選びで後悔しないために押さえておきたいポイントをお伝えします。まず、保険は「安いから良い」「高いから安心」という単純な判断ではなく、あなたの生活スタイルとリスクに見合った内容かどうかが最も重要です。また、保険は一度加入したら終わりではありません。ライフステージの変化に合わせて定期的に見直すことで、常に最適な保障を維持できます。
障害保険は別コラム「傷害保険とは?」でも解説しています。
あなたに最適な保険選びのための最終チェックリスト & 次のステップ
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。医療保険と傷害保険の違い、そして、あなたにとっての必要性をご理解いただけたのではないでしょうか。
保険選びは人生の重要な決断の一つです。正しい知識を持って選択することで、将来の不安を大きく軽減できます。今こそ、あなたとご家族の安心のために行動を起こしましょう。
最後に、ご自身の状況を整理するためのチェックリストをご用意しました。これからの保険選びに、ぜひお役立てください。
賢い保険選びのための最終チェックリスト
チェック項目 | Yes/No | 備考 |
---|---|---|
□ 今の医療保険にケガの保障は付いていますか? | 付いていない場合、傷害保険で補完できます | |
□ 週末にスポーツをする習慣がありますか? | スポーツをする方は傷害保険の必要性が高いです | |
□ 日常生活で、ちょっとしたケガをすることがありますか? | 小さなケガでも通院費用はかかります | |
□ 月々数千円の負担で、ケガへの安心を手に入れたいですか? | コストパフォーマンスの良い保障です |
このリストで「Yes」が一つでも多いなら、あなたは傷害保険を検討する価値が非常に高いと言えます。
次のステップ
- 現在の保険内容を確認する まずは、現在加入している医療保険の保障内容を確認しましょう。通院保障の有無、保障金額などをチェックしてください。
- ライフスタイルを見直す あなたの日常生活でのケガのリスクを客観的に評価してみてください。デスクワーク中心の方とアウトドア派の方では、必要な保障が異なります。
- 保険の専門家に相談する 複雑な保険制度を理解し、最適な選択をするためには、専門家のアドバイスが有効です。
- 複数の保険会社を比較検討する 同じような保障内容でも、保険会社によって保険料や細かな条件が異なります。
まずはお近くの相談窓口であなたのライフプランにあう保険を確認してみましょう。あなたの生活をより安心で豊かなものにするために、今日から保険について真剣に考えてみませんか?
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