車両保険とは?―補償内容や必要性をわかりやすく解説―

車両保険とは、事故や盗難、台風などで自分の車に損害が出たときの修理費に備える補償です。加入するかどうかは、車の年式やローンの有無、修理費を自己負担できるかで判断しましょう。
この記事でわかること 3点
- 車両保険の意味と、自動車保険との違い
- 車両保険で補償されるケース・されないケース
- 車両保険が必要な人・見直してもよい人の判断基準
目次
車両保険とは?自分の車の修理費に備える補償
車両保険とは、交通事故や盗難、自然災害などによって契約している車が損害を受けたときに、修理費などを補償する保険です。
自動車保険と聞くと、「相手への補償」を思い浮かべる人も多いかもしれません。たとえば、相手にケガをさせたときの対人賠償や、相手の車・建物を壊したときの対物賠償です。
一方、車両保険は自分の車のための補償です。
たとえば、次のような場面で役立つ可能性があります。
- 駐車場で自分の車をぶつけてしまった
- 走行中に飛び石でフロントガラスにひびが入った
- 台風で飛んできた物が車に当たった
- 車が盗難にあった
- 当て逃げされて相手が分からない
ただし、どの事故でも必ず補償されるわけではありません。補償される範囲は、加入している車両保険の種類や契約内容によって変わります。
自動車保険と車両保険の違い
自動車保険は、車に関するさまざまな補償をまとめた大きな枠です。その中に、対人賠償、対物賠償、人身傷害、車両保険などがあります。
車両保険は、その中でも自分の車の損害に備える補償です。
▼自動車保険と車両保険の関係図

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車両保険で補償されるもの・されないもの
車両保険を考えるときは、「何が補償されるか」だけでなく、何が補償されないかも見ておくと安心です。
補償範囲をよく確認しないまま加入すると、「保険に入っていると思っていたのに、対象外だった」ということが起こり得ます。
補償されることが多い主なケース
車両保険では、一般的に次のような損害が補償対象になる場合があります。
▼車両保険で補償されることが多いケース

たとえば、走行中に前の車から小石が飛んできてフロントガラスにひびが入った場合、車両保険で修理費が補償されることがあります。
また、台風で看板が飛んできて車に傷がついた場合も、補償対象になるケースがあります。
補償されないことが多い主なケース
一方で、次のような損害は補償されないことが多いため注意が必要です。
▼車両保険で補償されないことが多いケース

特に誤解が多いのは、自然災害です。台風や洪水は対象になる場合がありますが、地震・噴火・津波による損害は通常の車両保険では対象外となることが多くあります。
心配な人は、地震・噴火・津波に関する特約があるかを確認しておきましょう。
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車両保険の種類|一般型とエコノミー型の違い
車両保険には、大きく分けて一般型とエコノミー型があります。
この2つの違いは、補償範囲と保険料です。一般型は補償範囲が広いぶん保険料が高くなりやすく、エコノミー型は補償範囲を絞るぶん保険料を抑えやすくなります。
一般型は補償範囲が広い
一般型は、車同士の事故だけでなく、単独事故や当て逃げなども補償対象になりやすいタイプです。
たとえば、次のようなケースです。
- 電柱に車をぶつけた
- 駐車場で壁にこすった
- 当て逃げされ、相手が分からない
- 車が盗難にあった
新車を購入したばかりの人や、ローンが残っている人は、一般型を検討する価値があります。車が大きく壊れたときに修理費が高額になりやすいためです。
エコノミー型は保険料を抑えやすい
エコノミー型は、一般型より補償範囲を絞ったタイプです。保険料を抑えやすい一方で、単独事故や当て逃げが対象外となる場合があります。
「保険料は下げたいけれど、車同士の事故や盗難には備えたい」という人には、選択肢のひとつになります。
ただし、安さだけで選ぶと、いざというときに「自分が心配していた事故が対象外だった」となるかもしれません。見積もり時には、対象になる事故と対象外になる事故を並べて確認しましょう。
▼一般型・エコノミー型・車両保険なしの比較表

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車両保険は必要?加入を検討したい人・見直してもよい人
車両保険が必要かどうかは、人によって違います。
「みんなが入っているから入る」「保険料が高いから外す」と決めるより、事故が起きたときに自分の家計で対応できるかを基準に考えると判断しやすくなります。
車両保険を検討したい人
次のような人は、車両保険を検討しておくと安心です。
- 新車を購入したばかりの人
- ローンや残価設定ローンが残っている人
- 修理費を貯蓄から出すのが不安な人
- 車がないと通勤や送迎に困る人
- 高額な修理費に備えたい人
たとえば、購入して間もない車で単独事故を起こし、修理費が数十万円かかることがあります。ローンが残っている場合、車の修理費と毎月の返済が重なるため、家計への負担はかなり大きくなります。
また、地方では車が通勤や買い物、子どもの送迎に欠かせない家庭も多くあります。車が使えなくなると生活に直接影響する人は、車両保険の必要性が高くなります。
車両保険を見直してもよい人
一方で、次のような人は車両保険を見直す余地があります。
- 車の年式が古く、時価額が下がっている人
- 修理費を貯蓄から出せる人
- 保険料の負担が家計に重い人
- 車に乗る頻度が少ない人
- 小さな傷なら修理しない選択も考えられる人
車両保険は、車の時価額をもとに保険金額が決まることがあります。古い車では、支払っている保険料に対して受け取れる補償額が少なく感じるケースもあります。
その場合は、車両保険を外すだけでなく、エコノミー型に変える、免責金額を見直すといった方法も考えてみましょう。
必要性を判断するチェックリスト
▼車両保険が必要か判断するチェックリスト

「はい」が多い人は、車両保険を付ける意味が大きいかもしれません。
反対に、「いいえ」が多く、修理費を自己負担できる人は、補償内容を見直す余地があります。
相談の現場では、「保険料を下げたいので車両保険を外したい」という声をよく聞きます。そのときは、もし明日事故で車が使えなくなったら、修理費や買い替え費用をどうするかまで一緒に考えると、後悔の少ない判断につながります。
車両保険を使うと等級や保険料はどうなる?
車両保険は、事故のときに修理費の負担を軽くしてくれる心強い補償です。ただし、保険を使うと翌年以降の保険料に影響する場合があります。
そのため、事故が起きたらすぐに「保険を使う」と決めるのではなく、修理費と翌年以降の保険料の変化を比べてから判断しましょう。
車両保険を使うと等級が下がることがある
自動車保険には等級制度があります。等級は、保険料の割引・割増に関わる仕組みです。
事故で保険を使うと、事故の内容に応じて等級が下がる場合があります。等級が下がると、翌年以降の保険料が上がることがあります。
たとえば、車同士の事故で車両保険を使った場合、翌年の保険料が上がるケースがあります。一方、飛び石や盗難などでは、扱いが異なる場合もあります。
事故の内容によって変わるため、自己判断だけで決めず、保険会社や代理店に確認しましょう。
使う前に修理費と保険料の増加を比べる
小さな傷の修理で数万円程度なら、保険を使わず自己負担した方が結果的に負担を抑えられる場合があります。反対に、修理費が高額で家計に大きく響くなら、保険を使う意味が出てきます。
確認したいポイントは次の3つです。
▼車両保険を使う前の確認表

事故後は気持ちが焦りやすいものです。まず修理見積もりを取り、保険を使った場合と使わない場合の差を確認してから決めると、納得しやすくなります。
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車両保険の保険料を抑える方法
車両保険を付けたいけれど、保険料が気になる人も多いはずです。保険料を抑える方法はいくつかあります。
ただし、補償を削りすぎると、心配していた事故が対象外になる場合があります。保険料を下げるときは、残したい補償を先に決めると失敗しにくくなります。
エコノミー型を検討する
一般型の保険料が高いと感じる場合は、エコノミー型を検討する方法があります。
エコノミー型なら、車同士の事故や盗難などに備えながら、一般型より保険料を抑えられることがあります。
ただし、単独事故や当て逃げが対象外になる場合があります。自宅の駐車場が狭い人や、運転にまだ不安がある人は、補償範囲をよく確認しましょう。
免責金額を設定・見直しする
免責金額とは、事故で車両保険を使うときに自分で負担する金額です。
たとえば、免責金額が5万円なら、修理費のうち5万円は自己負担になります。免責金額を設定すると保険料が下がる場合がありますが、事故時に自分で払う金額は増えます。
「急に5万円、10万円を払っても生活に影響が少ないか」を基準に考えると、決めやすくなります。
複数社の見積もりを比較する
同じように見える自動車保険でも、保険会社によって保険料や補償内容が異なります。
比較するときは、次の条件をそろえましょう。
- 車両保険の種類
- 保険金額
- 免責金額
- 運転者の範囲
- 年齢条件
- 特約の有無
条件がバラバラのままだと、保険料だけを見て判断してしまいます。安い理由が「必要な補償が外れているから」ではないか、必ず確認してください。
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車両保険でよくある勘違いと注意点
車両保険は便利な補償ですが、誤解したまま加入すると、事故のときに困ることがあります。特に次の3つは、契約前に確認しておきたいポイントです。
「どんな事故でも必ず補償される」わけではない
車両保険に入っていても、すべての事故が補償されるわけではありません。
地震・噴火・津波による損害、故意による損害、酒気帯び運転中の事故などは、対象外となることが多くあります。
契約前には、補償されるケースだけでなく、補償されないケースにも目を通しましょう。
「古い車でも必ず付けた方がよい」とは限らない
車両保険は、車の時価額をもとに保険金額が決まることがあります。
年式が古い車では、保険料を払い続けても、事故時に受け取れる金額が思ったより少ない場合があります。その場合は、車両保険を外す、エコノミー型にする、免責金額を変えるなどの見直しを考えてみましょう。
「保険を使えば必ず得」とは限らない
車両保険を使うと、修理費の負担は軽くなります。ただ、等級が下がって翌年以降の保険料が上がる場合があります。
少額の修理では、保険を使わず自己負担した方が、数年単位で見ると負担が少なくなることもあります。
保険を使うか迷ったら、修理工場の見積もりと、保険を使った場合の保険料の変化を確認しましょう。
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車両保険についてよくある質問(FAQ)
車両保険で飛び石は補償されますか?
飛び石によるフロントガラスのひびや傷は、車両保険で補償される場合があります。ただし、契約内容によって扱いは異なります。保険を使うと等級や翌年の保険料に影響する場合があるため、修理費とあわせて確認しましょう。
当て逃げは車両保険で補償されますか?
一般型では、当て逃げが補償対象となる場合があります。エコノミー型では対象外となることがあるため、契約内容の確認が必要です。相手が分からない事故は対応が複雑になりやすいので、早めに保険会社や代理店へ連絡しましょう。
台風や洪水による車の損害は補償されますか?
台風や洪水による車の損害は、車両保険で補償される場合があります。ただし、地震・噴火・津波による損害は通常の車両保険では対象外となることが多くあります。自然災害が心配な人は、補償範囲と特約を確認してください。
免責金額とは何ですか?
免責金額とは、事故で車両保険を使うときに自分で負担する金額です。免責金額を設定すると保険料を抑えられる場合がありますが、事故時には自己負担が発生します。家計からすぐに払える金額をもとに決めるとよいでしょう。
中古車にも車両保険は必要ですか?
中古車でも、修理費を自己負担するのが不安な人や、ローンが残っている人は車両保険を検討する価値があります。一方で、車の時価額が低く、保険料とのバランスが合わない場合は、補償内容の見直しも選択肢になります。
車両保険は途中で外せますか?
契約期間中でも、車両保険を外したり内容を変更したりできる場合があります。手続き方法や保険料の返還・追加は、保険会社や契約内容によって異なります。変更後は補償がなくなるため、事故時の自己負担も確認しましょう。
車両保険で迷ったら専門家に相談しましょう
車両保険は、付けるか外すかだけでなく、一般型にするか、エコノミー型にするか、免責金額をどうするかでも保険料と補償内容が変わります。
迷ったときは、今の車の状況を整理してから相談すると話がスムーズです。
相談前には、次の情報を用意しておきましょう。
- 車検証
- 購入価格
- ローン残高
- 年間走行距離
- 通勤や送迎で使う頻度
- 現在の保険料
- 修理費を自己負担できる金額
複数社の補償内容を比べると、「保険料を下げたいけれど、この補償は残したい」という希望も整理しやすくなります。
車両保険が必要か迷ったら、今の補償内容を確認してみませんか。
無料相談で、保険料と補償のバランスを一緒に整理できます。
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まとめ|車両保険は保険料と安心のバランスで選ぼう

車両保険は、事故や盗難、自然災害などで自分の車に損害が出たときに備える補償です。一般型は補償範囲が広く、エコノミー型は保険料を抑えやすいという違いがあります。
加入を迷ったら、次の順番で考えてみてください。
- 車が壊れたとき、修理費を自己負担できるか
- ローンや残価設定ローンが残っているか
- 車が使えないと生活や仕事に困るか
- 保険料を無理なく払い続けられるか
- 一般型・エコノミー型・車両保険なしのどれが合うか
車両保険は、保険料だけで判断すると後悔することがあります。自分の車の価値、家計、使い方を並べて確認し、不安が残るときは専門家に相談してから決めましょう。
今の自動車保険に車両保険が必要か、補償内容を一緒に確認してみませんか。
参考文献
[1] 損害保険Q&A 自動車保険 - 一般社団法人 日本損害保険協会
[2] 自動車保険の概況 - 損害保険料率算出機構
[3] 保険会社向けの総合的な監督指針 - 金融庁
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